どうも、大学生のnashikuraです。
現在僕は理系の大学4年生で、4月に研究室に配属されてから半年以上が経過しました。
配属されたのはいわゆる放置系の研究室で、教授が学生にあまり干渉しないような研究室です。
半年以上研究室にいることで、放置研究室の特徴や、他の研究室との違いもだいたい見えてきたので、今回の記事では放置研究室に配属されるメリットとデメリット、向いてる人について書いていこうと思います。
研究室選びの参考にしていただければ幸いです。
※この記事では、放置系の研究室を、
・自分から教授に言わないと、課題や研究内容が与えられない
・コアタイムがない
の2つを満たしているものと定義したいと思います。
※コアタイムというのは、この時間帯は絶対に研究室にいなければならない、と教授陣が指定している時間のことです。一例として、平日の10:00~17:00をコアタイムとして設定している研究室では、必ずその時間に研究室という場所にいなければならない、ということです。
放置研究室に配属されるメリット
コアタイムがなく、自由
放置研究室には基本コアタイムがありません。何時に来ても、何時に帰っても、または来なくても大丈夫です。
昼間の時間帯にアルバイトをして夜研究をしたり、前もって研究を進めておいて平日に旅行に行ったりなど、かなり自由な生活ができます。
解析系(パソコンメイン)で家でもできる研究であれば、1週間以上研究室に来ない人もザラにいます笑
数週間に一度ある進捗報告でしっかりと進捗が出せれば、基本的には何をしていても大丈夫ですね。
就職活動に時間が割ける
これは僕が感じた最大のメリットです。
学部生だったということもありますが、就職活動が本格化していた4~7月も研究室のせいで何かができなかった、ということは一切なかったです。研究があるから受ける企業を減らせ、なんて教授が言ってくることも全くありませんでした。
コアタイムもないので、面接などのために学校に行けない日もいちいち報告する必要はなく、自由に就活を行えました。
そのおかげもあり、僕は自由応募での就活にて第一志望の会社から内定をもらうことができました。
自分のペースで研究ができる(※)
※ここはメリットの部分です。
上にも少し書きましたが、コアタイムがない分、いい意味で自分のペースで進められます。
研究内容そのものについても、教授からは大まかな研究テーマは与えられましたが、ガチガチにやり方がその1から決まっておらず、適宜教授と相談をしながら進めていく感じです。進め方に関して自分の意見を言うこともでき、教授もその意見を考慮してくれることが多いです。
研究のやる気があって、ある程度自分の裁量でも進められることに魅力を感じる人にとっては、本当によい環境です。
放置研究室に配属されるデメリット
やる気がないと本当に自堕落な研究生活になる
僕は比較的やる気があるからマシなのですが、やる気のあまりない周りの同期を見ていると悲惨です。
進捗報告でも一切進んでいない人や、毎週のように同じ内容を発表している人もいます。なんなら進捗報告にすら来ない人もいます。しかし、教授も学生の進捗をそれほど気にしていない様子で、積極的に教授に相談しにいかないと何もやることがない状態が生まれてしまっています。
10月時点で卒論の内容に一切手を付けていない人もいる状態の人もおり、理系としてはなかなかヤバい状態だと思います。
研究室の同期や先輩と仲良くなれない
これは大学生活を楽しむ上では大きな問題だと思います。
僕の研究室の話ですが、解析系かつ放置系の研究室ということもあり、同じ研究室の人とも関わりがほとんどありません。
僕は研究室にあるソフトを使う必要があるため平日はほぼ毎日研究室に行っているのですが、同じ研究室の他の同期5人はほぼ毎日来ません。そのため、同期と会うのはほとんどが週1にある進捗報告と学科の授業のみで、研究室内での関わりは非常に少ないです。
(実際に、研究室に行っても誰とも一言も話さずに帰る日も珍しくないです。)
また、実験系とは異なり他の人と共同で何かをしたり、手伝ったりすることもないため、仮に全員が毎日研究室に来てもあまり話すことはないと思います。
この点については、コアタイムのある研究室や放置系でない研究室の方が圧倒的に仲良くなっていることは間違いないです。研究室でワイワイしたい人にとっては、放置系の研究室は絶対に来てはいけないです(笑)
自分のペースで研究ができる(※)
※ここはデメリットの部分です。
自分のペースでできる分、ペース配分がよくないと結構ヤバいことになりかねないです。
僕の学科では9月中旬に中間発表があったのですが、その時点で僕の研究室ではデータが一切ない人が大半でした。他の研究室の学生の多くは既にデータをかなり持っており、それらを基に今後さらに研究を進めていく様子でしたが、僕の研究室ではその前段階にすら到達していない人が大半でした。
中間発表は主に研究背景と今後の方針を発表する場だったのでまだよかったですが、このままだったら2月の卒論発表が危ないと思わざるを得ない状況でした。早いうちから研究をやっていない人は、おそらく冬に差し掛かる頃に負担が非常に増えることになると思います。
放置研究室に向いてる人
自発的に行動ができる人
自発的に物事が進められる人、具体的には、
・何も言われなくても自ら研究室に来て研究を進められる人
・必要な資料・データがあったり、分からないところがあれば、すぐに教授に自分から相談しにいける人
は、放置系研究室に行っても大丈夫です。
国立大学の理系であればほとんどの学生がこんな感じだと思われるかもしれないですが、実態としてはこういった自発的な学生はかなりの少数派です。特に大学院に行かずに学部就職する学生は、研究に対する意欲がない人が多く、言われないとやらない人が本当に多いです。
自発的な学生が小数である分、そういった学生は教授に重宝される可能性が高いです。
教授が学生に何かをやるように言うことが少ないですが、学生側から教授への相談やお願いはしっかりと聞いてくれます。
自己管理ができる人
これに関しては、研究の進捗と生活面の2つがあります。
研究の進捗については、計画的に研究が行える人が向いています。
毎日少しは研究を進め、進捗報告でも必ず一定の進捗を見せられる人ですね。例えると、小学生時代の夏休みの宿題を初日から毎日少しずつ計画的に進められる人です。最後の数日に宿題をため込む人は放置系研究室では間違いなく詰むので、やめた方がよいです。
生活面については、コアタイムがない中でもしっかりと健康的な生活習慣を保てる人です。
大学4年生や院生にもなれば、「○限の講義型の授業」というのはほとんどなく、あっても週1~2程度のことが多いです。そのため、研究室が生活の基準となり、コアタイムがないと生活リズムが乱れる人が多いです。
その点、自分でルールを設定し、それをしっかりと守れる人が向いてますね。
僕の場合は生活リズムを乱さないために、平日は必ず10:00~11:00には研究室に着くようにし、17:00前後までは研究室に居ることをルールにしています。研究に比較的余裕があるときでも、研究室で他の授業の課題をやったり、他の勉強などをしています。
就職活動を全力で行いたい人
理系で大学院に行かずに学部就職したい人や、文系学生と同じように専門外の企業に就職したい人にとっては、コアタイムがなく、研究のプレッシャーも少ない放置系の研究室が向いていると言えます。
院生でもインターンシップや説明会などに積極的に参加できますし、企業の早期選考や本選考も研究室のことを気にせずに受けることができます。
学部生にとって、中には「大学院に行け」と言ってきたり、教授推薦での就職を強く勧めてくる教授もいますが、放置系の研究室では基本的に教授は学生に干渉しないため、進路についてもいい意味で完全に自分で判断することができます。
まとめ
この記事では、大学の放置研究室について以下の情報を紹介しました。
放置研究室に配属されるメリット
①コアタイムがなく、自由
②就職活動に時間が割ける
③自分のペースで研究ができる(※)
放置研究室に配属されるデメリット
①やる気がないと本当に自堕落な研究生活になる
②研究室の同期や先輩と仲良くなれない
③自分のペースで研究ができる(※)
放置研究室に向いている人
①自発的に行動ができる人
②自己管理ができる人
③就職活動を全力で行いたい人
僕の意見ではありますが、総合的に見れば放置研究室はブラック研究室よりははるかにマシだと思います。
コアタイムがないため学生らしい生活ができますし、就職活動への悪影響もほとんどないです。研究もある程度自分のペースと裁量でできるため、やらされている感があまりなく、自分の力で何かをしている感じが個人的には好きです。
ただし、放置研究室にも各自の適正があるため、研究室を選ぶ際には注意していただきたいです。
研究室選びに関する記事です↓
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