どうも、大学生のnashikuraです。
この記事では、公務員試験大卒程度の土木区分・土木職の筆記試験は、独学でも十分に合格できる、ということについて書いていこうと思います。
僕は2023年現在、土木工学科に所属する大学4年で、受験した国家一般職・地方上級(県庁)・中核市の筆記試験にすべて合格することができました。
そんな僕の実体験を基に、約1年間行った公務員試験の勉強を振り返りながら、勉強計画や使用した参考書などについて書きます。
公務員試験の土木を受験しようと考えている方の参考になれば幸いです。
ぜひ最後までお読みください!
僕の筆記試験(一次)の受験結果(受験順)
・国家総合職(工学区分)………出願したが受験せず
・中核市(土木)………合格(専門のみ)
・国家一般職(土木区分)………合格(専門:34/40、基礎能力:29/40)
・地方上級(県庁・土木)………合格(専門のみ)
追記(2023/9/2)
各試験の順位
・国家一般職(土木区分):30番台/449人
・地方上級(県庁・土木):1位/約20人
国家一般職の自己採点結果の詳細はこちらです↓
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国家一般職の官庁訪問の体験談はこちらです↓
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問題の難易度
専門科目の問題の難易度としては、以下のような感触でした。
地方上級(県庁)> 中核市 ≧ 国家一般職(専門)
国家一般職が易しく感じた理由は、過去問や出題傾向等の情報が豊富で対策やしやすかった点が大きいと思います。(地方上級や市役所は過去問がほとんどない)
また、これは政令市を受験した複数の友人に聞いた話ですが、県庁と政令市では県庁の方が問題の難易度が高い傾向がある、とのことです。
確かに、県庁は国家一般職よりも明らかに難しく、対策をしっかり行っていても解けないような問題が何問かありました。
その分県庁は平均点は低くなると思いますが、比較的難易度の高い問題にも対応できるようにする必要があると実感しました。
使用した参考書
専門科目
スーパー過去問ゼミ「土木」
土木の計算系の問題集で、僕が最も時間をかけた問題集です。
すべての問題が、いつ見ても解けるように、徹底的に仕上げました。
スーパー過去問ゼミ「土木(補習編)」
土木の暗記編の問題集です。
試験3カ月前からはどこへ行くにも持ち歩き、すき間時間に詰め込んでました。
大学受験生の英単語帳のような存在でした。
スーパー過去問ゼミ「工学に関する基礎」・工学の基礎(数学・物理)攻略問題集
どちらも工学の基礎の演習問題集です。
僕はどちらもやりましたが、どちらか一方でも十分対策はできると思います。
公務員試験技術系最新過去問「土木」(直近約10年分)
試験本番の1カ月前くらいから始めました。
自分で直近2年分のものを買い、他の年度のものは学校の図書館においてあるもので対応し、国家一般職を10年分、地方上級は5年分解きました。
公務員試験技術系最新過去問「工学の基礎」
こちらも試験本番の1カ月前くらいから始めました。
およそ5年分を解きました。
基礎能力科目
速攻の時事(最新のもの)
すき間時間(週に1~2日だけ)と、試験当日の朝2時間くらいしかやっていませんでしたが、意外と頭に入ってました。
公務員試験 新スーパー過去問ゼミ「社会科学」(最新のもの)
法律・政治のみをやり、経済は完全に捨てました。
その理由としては、法律・政治は時事とも関連が深く、毎年それらを合わせて5問くらい出るので、重点的にやりました。
経済は国家一般職は1問しか出ずにコスパが圧倒的に悪いため、マジで何もやりませんでした。
畑中敦子の数的推理 The Best 2023、畑中敦子の判断推理 The Best 2023
すべての問題が完璧に解けるようになるまで、何周もしました。
人事院に請求して取り寄せた過去問(直近数年分)
国家公務員試験の過去問は、人事院に直接請求することで取り寄せることが可能です。
(ただし、正答は選択肢番号のみで解説はありません)
以下のサイトに手順が詳細に書いてあります↓
senseikoumuin.com
※国語・英語などは、過去問以外では対策を行っていないです。
勉強期間・時間・科目
2022年6月~9月…1日平均1~2時間 「ほぼ数的推理のみ」
大学3年の6~7月は周囲が徐々に就活を意識し始める時期で、周りに流されるまま何かをやらないとと焦っていました。
そして、民間企業もインターンシップも考えていたため、WEBテストであるSPIや玉手箱の対策と同時進行で数的推理を開始しました。
WEBテストの計数の分野は数的と重複している部分が多いため、一石二鳥だと考えて毎日数時間はやるようにしていました。
8~9月も実家に帰省したり、インターンシップに複数参加したり、友達とも遊んだりして毎日は勉強できていませんでしたが、できる日にまとめてやるようにし、1日平均は数時間程度だったと記憶しています。
2022年10月~12月…1日平均5~6時間 「土木(計算)・工学の基礎を開始」
10月からは大学が後期に入ることもあり、気持ちを切り替えました。
授業もそれまでにほとんど取り切っていたため、週2日のみの必修科目だけを取り、毎日5~6時間は勉強していました。
この頃は国家総合職をガチで目指しており、難易度が高い問題もしっかり解けるように対策を行っていました。
そして目標として、「年内に数的・判断の問題集を完璧にすること」と「土木の3力学を一周する」を掲げ、それらを中心に勉強していました。
2023年1月~2月…1日平均5~6時間 「土木(暗記)、社会科学(教養科目)を開始」
年が明けると、いろいろ就活本番が近づいてくる実感がし、公務員試験のみならず就活全体に本腰を入れ始めました。
民間の早期選考にエントリーしたり、数日間の短期インターンシップに参加したりしながら、公務員の勉強をしていました。
アルバイトを週2に減らし、大学の授業の週1の最低限の必修のみを取っていたこともあて時間はたっぷりありましたが、民間就活と同時並行で勉強していたために1日平均は5~6時間程度でした。
2月上旬に受けた「国家総合職」と「国家一般・地方上級」の2つの模試では悪くない結果が出ましたし(順位で見ると…)、この時点では順調でした。
以下が実際に受験したLEC模試の結果です↓
・国家総合職の模試
・国家一般・地方上級の模試
それほど成績が良くないように見えますが、LECの模試の難易度は非常に高く、「国家一般・地方上級の模試が総合職本番の過去問並みに難しい」と僕を含め周囲も全員言ってました。
このように、「時事」と「捨てると決めていた科目(経済や思想・歴史など)」以外はすべて完成させ、2月中には今受ければどこでも受かる状態にまで仕上げました。
また、民間就活の頑張った甲斐もあり、2月下旬には民間の初の内々定を得ることができました。
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2023年3月~5月上旬…1日平均0時間 「民間就活に振り切る(勉強はほぼ0)」
この時期は今振り返ると本当に迷走していました。
民間の内々定を1つ得たことで気持ちに余裕が生まれ、3月上旬は今までの人生で一番、自分が本当にやりたいことを見つめ直しました。
そして、「自分は果たして本当に公務員に向いているのか」ということを延々と考えていました。
今まで公務員を第一志望で民間は滑り止め程度に考えていましたが、民間の選考を受ける中で民間にも面白さがあることを知り、他の民間企業にも挑戦したい気持ちが生まれ、一旦すべてのエネルギーを民間就活に絞ることにしました。
国家総合職は4月上旬に最初の試験が控えていましたが、よくよく考えてみればキャリア官僚は自分には向いていないことを理解し、どちらかと言えば6月に試験がある国家一般職や地方上級の方に興味があったので、それまでは民間に絞ることにしました。
そして、3月中旬から5月初めのGWまでは完全に民間に集中し(ES・WEBテスト等)、1社は最終面接まで、他にも何社かはいいところまで行きました。
しかし、GWで友達と遊んだ影響か就活に対するエネルギーがプツンと切れ、よくよく考えた結果、民間では2月下旬に内々定をもらった会社に一番行きたいことを理解し、選考途中の企業をすべて辞退しました。
2023年5月中旬~6月…1日平均3~4時間 「とにかく思い出すために復習」
民間企業をすべて辞退したことでやっと公務員試験に集中する時間がとれるようになり、毎日3~4時間は勉強しました。
2月に一度完成させてあったので、とにかく忘れているところをひたすら復習していました。
国家一般職や地方上級は、国家総合職と比較すると標準的な問題が出る傾向があるため、基本的な部分で穴を作らないように勉強を約1カ月しました。
その結果、6月中旬の国家一般職と地方上級の日程までになんとか完成させることができました。
総勉強時間は約1050時間
上に書いた勉強時間を単純計算すると、総勉強時間は約1050時間になりました。
一度完成させた2月上旬までの総勉強時間は960時間でした。
しかし、僕は初めは国家総合職を目指していいたこともあり、難易度の高い問題にも着手していたことや、捨ててもよいはずの科目もいくつか勉強していました。
そのため、国家一般職や地方上級レベルであれば、この2/3くらいの時間でも十分に合格レベルまで持っていけると思います。
時間にすると約640時間となり、半年であれば1日4時間、3カ月であれば1日7時間が目安になると思います。
ただ半年より前に始めてしまうと、特に暗記関連は本番までに忘れてしまう可能性が高いため、早くても一番最初の試験日程の半年前以降に勉強を開始することをおすすめします。
これから公務員試験(土木)を受ける人へのアドバイス
予備校に行く必要はない
僕は大学の公務員講座を一応受講していましたが、講義動画はほとんど視聴せずに参考書のみで勉強していました。
支給された参考書もほとんどが市販のもので、誰でも買えるものなので、正直公務員講座を受講した意味があまり感じられませんでした。
特に土木に関しては行政ほど倍率が高くないため、独学でも十分に合格が狙えることをこの1年間で理解しました。
しっかり勉強していれば、筆記試験は絶対に合格できる
大学入試や難関資格試験は、1日10時間の勉強を1年以上しても合格できない人が多々いますが、公務員試験の土木に関しては勉強していれば絶対に成果が出ます。
国家総合職や都庁等を除き、ほとんどの試験区分は過去問に沿った標準的な問題が中心に出題されるので、適切な対策を行っていれば必ず合格ラインまでは持っていけます。
試験の交通費は一切支給されないので、貯金をしておくべき
公務員試験は受験料が無料な分、交通費が一切支給されない点に注意が必要です。
試験会場が遠方の場合、1つの試験だけで交通費が数万円になることもザラにあるので、ある程度貯金がある方が余裕をもって進められると思います。
僕も面接試験はまだすべて終わっていない段階ではありますが、それらを含めると交通費だけで合計10万円以上はかかる予定です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事では主に僕の実体験を基に、土木の公務員試験について書きました。
公務員試験は科目が多い上に範囲も非常に広いですが、やるべき部分をしっかりやれば絶対に合格できる試験ですので、受験予定の方は最後まで諦めずに頑張ってください!
応援しています!
最後までお読みいただきありがとうございました!