どうもnashikuraです。
今回は、公立進学校出身の僕の経験から、公立進学校の指定校推薦事情について書いていこうと思います。
具体的に、大学をレベル分けし、枠の数、学内での競争率、必要な評定平均、狙い目などを書きます。
どこの大学から、何枠くらい来るのか、といった指定校推薦に関する細かい情報は高校内部のみでしか共有されず、高校に入学してみないと分からないことが多いです。
そのため、その知られざる進学校の指定校推薦事情を知りたい方必見です!
この記事では僕の経験から書くので、首都圏にある、おおむね偏差値70前後の公立高校、という条件の学校の指定校推薦事情だと思っていただければいいと思います。
ただし、学校によって多少異なりますので、そこはご了承ください。
また、評定平均の参考としては、特別苦手な科目がなく、3年間普通に勉強を頑張っていれば3.5~3.9くらいは取れるという印象です。
僕は3.8くらいで、周りもだいたい3後半の人が多かったです。
しかし、進学校では数学がⅡBまで必修の学校が多く、文系で数学が極端に苦手か、または数学や理科を捨てていた人の評定平均は、良くて3前半と少し低めだったと記憶しています。
まとめると、5段階評価の評定平均で、
4.5~………最上位層、地頭の良さ+相当な努力が必要、頑張ってもここまで取れる人は少ない
4.0~4.4………上位層、人以上に勉強(進学校基準)すればここは取れる可能性は十分にある
3.5~3.9………ボリュームゾーン、普通に勉強(進学校基準)していれば取れる、
地頭がいい人は勉強をほとんどしなくても取れるらしい
3.0~3.4………中の下、極端に苦手な科目や捨て科目がある人はここ
~2.9………下位層、定期テストの勉強をしていない、出席日数が非常に少ないなどの訳ありの人はここ
という感じになります。(あくまでも僕の経験や周りから聞いた話によるものです。)
では、本題に早速行きましょう!
目次
- 1 早稲田、慶應義塾
- 2 上智、東京理科、国際基督教
- 3 GMARCH(学習院、明治、青山、立教、中央、法政)
- 4 関関同立(関西学院、関西、同志社、立命館)
- 5 日東駒専(日本、東洋、駒澤、専修)、その他私立
- 6 公立大学
- 7 エピソード
- 8 アドバイス
- 9 最後に
1 早稲田、慶應義塾
・枠の数………それぞれ5~10人(だいたい学部あたり一人)
・競争率………非常に高い(4倍以上)
・必要な評定平均………4.5あればほぼ確実、ボーダーは4.2~4.3でそれ以下では推薦の条件を満たさないと考えられる
早慶はやはり非常に人気であり、入学時点からすでに狙っている人も少なからずいます。
学校での評定平均の基準を設けており、それ未満だと文句なしで推薦が受けられる資格を失います。
そのため、そもそも推薦の基準を満たす人も限られてきます。
早慶を狙うなら、高1から定期テストで学年トップクラスを取り続ける必要があります。
2 上智、東京理科、国際基督教
・枠の数………それぞれ5人前後(だいたい学部あたり一人)
・競争率………そんなに高くない(1倍~1.5倍)
・必要な評定平均………ボーダーは4.0~4.1あたりだと思われる
ここの大学群は早慶に比べたら人気が落ち、また一般受験でも受かる人が大半なため、それほど競争率が高くないです。
「本当にこの大学に思い入れがあって絶対に受かりたい」というような人しか受けていない印象でした。
しかし、こちらでも評定のボーダーを設けている可能性が高く、そこそこ高い評定が必要になります。
3 GMARCH(学習院、明治、青山、立教、中央、法政)
・枠の数………それぞれ10~15枠以上(ほぼ全学部)
・競争率………低い(1倍以下)
・必要な評定平均………3.8~4.0以上だと思われる
意外と思うかもしれないですが、GMARCHの指定校推薦は人気がありません。
なぜかというと、この程度の進学校では、しっかりと勉強していればほとんどの生徒が一般入試で合格してしまうため、わざわざ指定校推薦で行くより、より高いレベルの大学を一般で目指し、併願や滑り止めとして一般入試を受験する人が大多数だからです。
また、一般入試で受かるかどうか怪しい人は、そもそも基準である3.8~4.0以上の評定平均を取れていないため、推薦の資格が得られないのです。
同じ高校の同級生でGMARCHに指定校で行った人は、多くても片手に収まるくらいの人数だったと記憶しています。
ある意味狙い目とは言えますが、個人的には一般受験した方が良いと感じます。
4 関関同立(関西学院、関西、同志社、立命館)
・枠の数………なし
・競争率………なし
・必要な評定平均………なし
こちらはやはり関東の高校には指定校推薦を出さない傾向があります。
受験したい人は、一般入試必須です。
5 日東駒専(日本、東洋、駒澤、専修)、その他私立
・枠の数………非常に多い(ほぼ全学部)
・競争率………0倍に近い
・必要な評定平均………まちまちだが、3.0あれば行けるところが多い
このランクやそれ以下の大学に指定校推薦に行く人は皆無でした。
6 公立大学
・枠の数………少ない
・競争率………高め(2~3倍)
・必要な評定平均………大学によるが、だいたい4.0以上
こちらは地元の公立大学で、神奈川にある僕の高校では、横浜市立、神奈川県立保健福祉、東京都立(旧首都大学東京)などの枠がありました。
おそらく首都圏の他都県の進学校でも同様に、地元の公立大学の枠があると思います。
しかし、公立大学は学部が少ないことが多く、自分の行きたい学部の枠がない可能性が高いので、そこは注意が必要です。
7 エピソード
指定校推薦にまつわる面白いエピソードがあるので紹介します。
僕の高校時代の友人でとても優秀なやつがいました。
評定平均が確か4.6くらいで、慶應義塾大学の理工学部の指定校推薦を受けないか、と担任に勧められましたが、東京工業大学に行きたい願望が強く、なんと慶應の指定校推薦を断ります。
僕を含め彼の多くの友人は、彼が何を考えているのか分からず、当初は唖然としていました。
しかし、結果的に彼は東工大に合格し、慶應の理工も補欠合格(確か)します。
慶應の指定校を蹴るだけでも十分かっこいいのに、第一志望に合格し、さらに指定校で蹴った慶應を一般で受かるという、本当にすごいことを彼はしたと思います。
別のエピソードとして、指定校推薦の枠が多すぎて、全員をうまく指定校推薦の枠に埋めれば、誰一人として一般受験をせずに学年全員がどこかしらの大学に行ける、という言い伝え(?)もあるらしいです。
8 アドバイス
個人的なアドバイスとしては、指定校推薦は本当に行きたい大学、学部学科でない限りは受けない方が良いと思います。
指定校推薦では一般入試と異なり、一大学の一つの学部学科のみしか受けられないため、選択肢の幅が狭くなります。
また、推薦の場合は合格してしまえばその大学に入学することが約束されるので、途中で辞退したり別の大学を受験することはできません。
さらに、大学入学後も中退や留年などにより、母校(高校)の次年度以降の指定校推薦の枠が減らされる、もしくは無くなる、なんてこともあるらしいです。
こういったこともあるため、指定校推薦を受けられる条件を満たしていれば一般受験よりも簡単に大学へ行くことが可能ですが、”ラク”だけを求めて指定校推薦の枠を取るのは良い選択ではないと思います。
本当に行きたい大学、学部学科をしっかり考慮した上で、後悔のない選択をしてほしいです。
9 最後に
上記の理由以外にも、指定校推薦の枠が無い、または少ない国公立を目指す人が多い、優秀な生徒が多いから高い評定を取ることが難しい、学校側が指定校推薦で大学に行くことを勧めない、などの理由から、進学校では指定校推薦の枠が非常に多いにも関わらず、それを利用する生徒は非常に少ないです。
偏差値がそれほど高くない一般的な高校では、学年のほとんどが指定校推薦などで大学に合格し、一般入試を受ける生徒が少数派である、という学校が多いらしいです。
そういった学校では一般受験組が肩身の狭い思いをし、受験勉強に集中できなくなる可能性も高いです。
やはり、国公立志望の人や一般受験で合格したい人は、偏差値が高い進学校に行くべきだと思いました。
この記事が少しでも進路の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。